
2010年3月31日の夜、チョロン代官山でイベント「甘い架け橋〜コーヒーとドーナツと音楽と」を開きました。
文筆家の甲斐みのりさんと、京都の喫茶店「六曜社」のウエイトレスでドーナツ作りを担当されている奥野美穂子さんとの共著「甘い架け橋」(淡交社)の出版を記念してのイベント。甲斐さんが大ファンという六曜社地下店のマスターでシンガーのオクノ修さん(美穂子さんのだんなさまでもあります)、そしてオクノさんのファンでもあるシンガー曽我部恵一さんのライブを、六曜社のコーヒーとドーナツを味わいながら楽しんでいただくという、ぜいたくで素敵な夜になりました。
「甘い架け橋」は学生時代から六曜社のファンだった甲斐さんが、六曜社へ手紙を送ったのきっかけに始まった甲斐さんと美穂子さんとの長年にわたる文通、そして季節のお菓子のやり取りを1冊にまとめた本。全国のおいしいお菓子を見つけ出し、送り合う、お二人のやり取りが楽しく紹介されています。もちろんおいしそうなお菓子の写真もたくさん。六曜社の様子も掲載されています。
イベントでは、この日の朝から美穂子さんが心をこめて作って京都から運んでくれたドーナツと、修さんが焙煎した豆でいれたコーヒーを入場時にお配りしました。ドーナツはさくさくで食べごたえがあり、コーヒーはコクがあるのにスムースで後味がさっぱり。おいしいー。コーヒーは苦手だったという甲斐さんは、六曜社のコーヒーに出合って、好きになったといいます。なるほどよく分かります。
イベントは甲斐さんと修さんのトークでスタート。甲斐さんが六曜社に通うようになったころのお話などを中心に、やり取りが弾みます。修さんはコーヒーについて「どんな風に飲んでもらってもいい。コーヒーは気軽に飲むもの。ハンドドリップじゃなきゃだめってこともないし、砂糖やミルクをたっぷり入れるのもいいですよ」とひょうひょうと話されます。少女まんがマニア(?)でもある甲斐さんが、昔のまんが雑誌の付録についていたソノシート(!)を取り出して「これに修さんが昔やっていたバンドの演奏が入ってるんですよね」と紹介。修さんは当時のいきさつなどをおもしろく披露してくれました。
続いて曽我部さんが登場し、ギター弾き語りでの熱唱を聴かせれくれました。途中、甲斐さんのリクエストでサニーデイ・サービスの「若者たち」も。進路に迷っていた甲斐さんを勇気づけてくれた曲だそうです。イベントにちなんで「コーヒーと恋愛」も演奏してくれました。
曽我部さんのライブが終わり、再び甲斐さん、修さんが加わって3人でのトーク。ほんわかムードのやり取りに会場の空気がなごみます。ここで休憩。この日は修さんが焙煎した六曜社のコーヒー豆や、甲斐さんが六曜社と一緒に作ったラッピングペーパーやコーヒー缶、マグカップ、トートバッグなどのグッズも販売しましたが、休憩時間までにコーヒー豆は完売、ほかのグッズも人気でした。
休憩が終わって、いよいよ修さんのライブです。1970年代から歌い続けている修さん。ほとんどMCもなく、淡々と演奏が続きます。トークではのんびりムードだった修さんですが、歌い始めると表情も一変。独特で新鮮なメロディーに鋭い歌詞。何より胸に刺さるような歌声。緊張感すら漂う力強いうたで会場を圧倒していきます。「うたの力」を感じさせてくれる演奏でした。甲斐さんのリクエストで、先のトークで話題になったまんが雑誌の付録ソノシートの曲「歩いていこう」もやってくれました。素晴らしいライブで、いつまでも余韻が残っていました。
最後には「人前に出るのは苦手」と言っていた美穂子さんも前に出て、みなさんにごあいさついただきました。本当に素敵な夜でした。